音楽教室について

音楽教室について

一般に「音楽教室」というと、大手の楽器メーカーが主催・運営するものを意味します。ヤマハ音楽教室、カワイ音楽教室、島村音楽教室などで、全国展開しており、海外にも教室を展開しています。テレビでCMを流しているので、知名度も高くなっています。
こうした音楽教室について、特徴や注意点を押さえておきましょう。


 
  •  1.全国展開していて、どこでもすぐに見つかる

人口の多い地域では直営教室、そうでもない地域ではフランチャイズシステムで展開していますので、自分が住んでいる街の中で、たいてい見つかります。近くて通いやすいので、便利です。
ただし、規模が小さい教室になると、受けられるレッスンコースが限られている場合があります。希望するコースによっては、都市部のやや規模の大きい教室まで通う必要があることもあります。
 

1.⑴一定のクオリティでレッスンが受けられる
各社ごとに決められたカリキュラムにもとづき、試験や面接を経て採用された講師たちがレッスンを行いますので、どの教室でも同じ一定のクオリティを持ったレッスンを受けることができます。講師はたくさんいますので、引っ越したり退職したりしてもすぐに代わりの講師を紹介してくれます。ですから、長く続けるとしても安心です。
 
1.⑵発表会がけっこう立派
たくさんの教室からレッスン生を集められるということと、資金力があることから、大手音楽教室の発表会はけっこう大きなホールで盛大に行われます。舞台度胸がつくでしょうし、演奏する子たちにとってもやりがいがあってうれしいでしょう。
 
1.⑶講師のレベルは?
「一定のクオリティを持ったレッスン」というのは、標準的・平均的なラインは確保できているという意味です。では、「上」を見た場合、講師の水準はどのくらいでしょう。
残念ですが、あまり高いレベルは期待できません。音楽家の間では「大手音楽教室の先生=下手」という意見が根強いそうです。そのため、大手音楽学校で教えたことを履歴書に書かない人もたくさんいるようです。

 
  •  2.楽器購入が必須

楽器のメーカーや楽器の販売店が主催・運営している教室ですから、基本的に商品の販売促進、つまり「楽器を売ること」も目的のひとつになっています。
そのため、音楽教室に通うことになったら楽器は購入することになると思ってください。
もちろん、最初からということではなくて、しばらくは教室に用意された楽器を借りてレッスンすることもできます。しかし、いずれは購入するようすすめられるでしょう。
 
実際問題として、週に一回程度レッスンに通うだけでは、どんな楽器でもあまり上達しません。少しずつでも、毎日練習する方がずっと上達しやすくなります。そのため、楽器は購入した方が良いです。本気で取り組む人なら当然最初から購入するでしょうが、いずれどこかで卒業するということなら、中古品の市場をチェックするなど、安く済ませる方法はいくつかあります。

 
  •  3.子ども向けが中心

大人向けのコースも各社、用意してはいますが、どの会社も中核は子ども向けレッスンコースのラインナップです。上記のように、規模の小さい教室だと大人向けコースがないこともあります。
そのかわり子ども向けレッスンコースの内容は多種多様で、さまざまな細かいニーズに応えられるものになっています。例えば年齢。1~3歳の親子向けのリトミックコースから、幼稚園児くらいのお子さん向け、小学生向け、中学生向けと分かれていることが多いです。小さいお子さん向けのコースはグループレッスンとしている会社が多いようです。また、年齢が上がると月謝の金額も上がっていくのが一般的です。
もちろん楽器別でもコースが分かれますが、アンサンブルのコースもあります。
あとは目的やレベルで分かれます。本気で取り組む人向けの上級コースも用意されています。
 
3.⑴高等学校の音楽科、音楽大学への進学は?
高等学校の音楽科、音楽大学への進学に関しては、中学生や高校生向けの上級者コースが対応することになります。ただ、どの会社の教室も、音高や音大への進学や合格の実績をうたうようなことをしておらず、音高・音大受験指導は主要な目的としていないようです。また、音高・音大の受験には楽器演奏の実技だけではなく、英語、国語、小論文など、学科の学習も必要になりますが、そういった指導内容を盛り込んだコース設定もほとんど見られません。
したがって、大手楽器会社による音楽教室は、音高・音大の受験対策としては不十分と言えるでしょう。
やはり、大手の音楽学校のメインターゲット層は、お子さんたちなのです。
音高・音大の受験対策をするためには、専門的な音大受験予備校や、音高・音大受験対策をうたっている個人経営の教室に通う必要があります。


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